世田谷区は、23区で唯一7月末に接種完了の見通しが立っておりませんでした。昨日の世田谷区議会にて、様々な努力を重ねていただき当初計画から大きく前倒した7月末完了の計画が示されました。

23区最大の人口ですし、当初の計画をこの短期間で目処をつけることは容易ではありません。政府や都からの様々なサポートもありました。それでも、区の担当の方々の1つ1つの努力の積み重ねによる快挙だと思います。区民サービスの一環との使命感でやってくださっているわけですが、それでも感謝です。

この快挙が保坂区長のツィッターにはまだ記載がないのが少し心配です。多くの方が少しでも早く接種したいとお考えなので、そのことを区長がお知らせすることも区民の不安払拭に一役買えると思うのですが・・・。

では、世田谷区がどのように計画を見直して7月末完了に目処をつけたのか、ご報告します。

 

大前提①ワクチン確保

まずは無事ワクチンが確保され、世田谷区に4~6月に届いたことが挙げられます。「アメリカやイギリス、イスラエルなど先行した国に比べて遅い!」との報道もありますが、我が国ではない方から見ると「何故こんなに感染者が少ない国に大量にワクチンが回るのか・・・」との見方をする国や人もいるわけで、その中で安定的に供給がされたことが全てのスタートです。

 

大前提②自衛隊による大規模接種会場

自衛隊による大規模接種会場の迅速な設置は世田谷区にとっても大きな助けとなりました。一日5000人摂取ということは、23区人口の10%以上を占める世田谷に割り戻せば、500人の会場が突然できたとも言えるので。二重予約の確認という手間はありますが、接種を加速させる上ではとてもインパクトのある事業です。

 

世田谷区の見直し①接種数の想定がより少なくなった。

対象者18万人(世田谷区の高齢者)の接種予約状況などがこの1ヶ月余りで見えてきました。こうした推移を見極める中で、全員が接種を希望するわけではないこと、そうした方がどの位存在するのかということが見えてきたので、より精緻に接種率が想定できるようになりました。

接種率:85%(約153,000人)が7月末までに必要な接種数という前提条件の見直しがありました。

 

世田谷区の見直し②接種体制(集団接種)の拡大。

●これまでも、一人あたりの接種にかかる想定時間の調整などで1会場の1日にあたりの接種数を拡大するなどの改善にも取り組まれてきました。

●今回は新たに、各地域の中から1箇所ずつ、週6日接種を行う会場を設ける(会場は調整中)

●全ての会場で開設時間を1時間延長する

 

今後(都の支援も含め)

●個別接種(かかりつけ医など、地域の医療機関での接種)も加速します。世田谷区はまだ実施されておりませんが、こうした新たな接種ルートも社会全体の接種数に大きく寄与することが期待されております。

 

まずは、こうした非常事態にも関わらず対応に当たられ、7月末完了という高い目標にわずか3週間余りで目処をつけていただいた世田谷区職員の方、医療機関・接種会場の皆さん初め関係者のご努力に世田谷区民の一人として、この場をお借りして感謝申し上げます。