コロナ禍の長期化は、学業への影響のみならず、成長過程で心も不安定な思春期に与える影響も注視が必要だと考えています。部活動や学校行事、友人との交流も一部制限がかかっていることも積み重ねれば影響は計り知れません。

都教育庁に①コロナ禍による主たる影響②報道にある「児童生徒の自殺」は増えているのかについて確認しました。

■コロナ禍の影響

・感染への恐れ ・進路に関する焦り ・学習の遅れ ・友人との関係 ・保護者の経済状況、家庭環境の変化 など、多くの児童・生徒が通常と異なる不安や戸惑いを抱えているようです。

 

■都内小・中・高における自殺の状況

小学校 中学校 高等学校
令和元年度 12 17
平成30年度 11 12 23

コロナによる登校自粛があった、昨年令和2年度(昨年度)の状況は、令和3年10月中旬公表予定とのことで、現在は都内の状況は正確に把握はできておりません。

そこで、で全国の状況を見てみます⬇︎

■【参考:全国】児童・生徒の自殺の状況 警視庁・厚生労働省

小学校 中学校 高等学校
令和2年度 14 146 339 499
令和元年度 7 110 279 396

 

こうしてみますと、やはり増加は顕著と言えそうです。

都のコロナ対策は経済支援や医療体制整備が注目されますが、議会でもこうした児童生徒へのメンタルヘルス対策や自殺予防については常に取り上げられ、試行錯誤の面もあり、十分とは言えませんが以下のような対策を講じています。

様々なメニューがあります。教育庁に限らず、都民安全本部という別の部門でも、こうした相談窓口を展開しています。利用者は明らかに増えていますが、それでも届かない子供達が沢山いるのも事実です。これは、早く改善したいと思います。

 

●都の予防対策

①SNS教育相談の受付時間【特別延長】

○対象:都内国公私立中・高生

○期間:令和2年12月14日〜令和3年3月31日

○時間:午前9時〜午後11時(前8時間・後1時間延長)

②スクールカウンセラー【追加派遣】

○対象:希望する公立小・中・高校

○期間:令和3年1月4日〜令和3年3月31日

○回数:上記期間中に最大3回

③通知による自殺予防対策の徹底

○対象:都内全公立学校

○期間:令和2年12月、令和3年2月

○内容:支援が必要な子供の発見・対応

・進路指導にあたっての留意点 ・SOSの出し方に関する教育の推進等

こうした取り組みを振り返り、今年度中の対策はさらに効果が上がるようにしていきます。